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2018年6月25日 月曜日
小児の風邪の夜間咳嗽に対するハチミツの効果
小児の風邪の夜間咳嗽に対するハチミツの効果
-文献名-
Cohen HA, et al. Effect of honey on nocturnal cough and sleep quality: a double-blind, randomized, placebo-controlled study. Pediatrics. 2012 Sep;130(3):465-71.
小児の風邪に対して処方される抗ヒスタミン薬・鎮咳薬等いわゆる風邪薬の効果は証明されていません。一方で、小児の風邪の鼻汁・咳嗽は一般的に長引くことが多く、就寝中に悪化し親子の睡眠も妨げられ、風邪薬が処方されることも実際は多い。最近では6歳以下の小児に症状をとめる薬は使わないほうがいいということが、世界的にも言われているので当院では、アスベリンをはじめとす咳止めや解熱剤、吐き気止めをあまり処方しません。そこで、最近よく教科書や雑誌で取り上げられているのが、小児の風邪の夜間咳嗽に対するハチミツの効果である。
ハチミツはWHOでも鎮咳薬として推奨されており、181以上の物質が含まれ抗酸化作用やサイトカイン放出により抗菌作用をもたらすと考えられている。 親は子供の急性上気道炎による夜間咳嗽や睡眠の妨げに対して、メジコンと比較しハチミツにおいてより高い評価をつけた。ハチミツは小児の急性上気道炎による夜間咳嗽や睡眠の妨げに対して好ましい治療となるかもしれない。
また、過去の研究による風邪薬の有害性、FDAの推奨、1歳未満の乳児にはボツリヌス菌感染リスクのため推奨されないこと、齲歯の原因にならないよう短期間の投与を推奨、等について触れられている。
投稿者 医療法人社団ユニコ