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2018年7月 4日 水曜日
子宮頸がんワクチンについて
子宮頸がんワクチンとは? 子宮頸がんの原因のひとつがヒトパピローマウイルス(HPV)です。HPVは性行為などで感染します。HPVに感染しても、血液中に抗体ができないので、このウイルスに感染した組織は、ある確率で上皮内異形成(CIN)などと呼ばれる異常な状態に変化します。大部分は自然に正常状態に戻りますが、一部の場合はさらに進行して子宮頸がん(浸潤癌)になります。 子宮頸がんワクチンはHPVの感染を防ぐことで子宮頸がん予防を狙うワクチンです。すでに感染したHPVを排除する効果はありません。 HPVは細かい型に分けられます。16型、18型などが子宮頸がんを発生させやすいとされるほか、100種類以上の型が知られています。現在日本では、2種類の型のウイルスに対応した2価ワクチン(商品名サーバリックス)と、4種類の型のウイルスに対応した4価ワクチン(商品名ガーダシル)が使われています。 ほかにも日本では未承認ですが9価ワクチン(商品名ガーダシル9)が海外で使われています。9価ワクチンは、4価ワクチンが対応する型に加えて5種類の型にも対応することで、より高い予防効果を狙っています。 またワクチンを打っても、子宮がん健診も合わせて行うことが大事です。 現在日本では、子宮頸がんワクチンの副作用に関して議論されていますが、2016年の厚生労働省の発表や2018年に名古屋市で行われた大規模な調査では、子宮頸がんワクチンに関連するといわれている副作用の症状の発生率は、ワクチンを接種した人とそうでない人で差がないという結果が出ました。 ワクチンはあくまで防弾チョッキのようなものなので、それをお身に着けるかつけないかは、客観的な情報をもとに個人が自己責任で行うことが基本ですが、私は防弾チョッキを身に着けることが大切だと考えます。 したがって、当院では公費の接種対象者や希望者には接種いたします。
投稿者 医療法人社団ユニコ