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2018年8月14日 火曜日
百日咳予防に就学前の3種混合追加接種
日本小児科学会はこのほど、学会推奨の予防接種スケジュールを約2年ぶりに改訂した。三種混合ワクチンの販売再開を受け、スケジュールに三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンを再度組み込んだ。両ワクチンについては、学童期以降の免疫維持のため、就学前追加接種(任意接種)の推奨も追加した。スケジュールは学会ホームページ(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/vaccine_schedule.pdf)で閲覧できる。
ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオの定期接種では、①四種混合4回、②三種混合4回+不活化ポリオ4回接種―のいずれかを選択し、原則同一種類のワクチンを必要回数接種する。三種混合ワクチン(商品名:トリビック)は、四種混合ワクチン(同:テトラビック)の定期接種導入に伴い販売が中止されたが、今年1月末に再発売され、再び使用可能になった。
■就学前児で百日咳抗体価が低下
小児科学会が8月1日付で公表した推奨スケジュールでは、三種混合と不活化ポリオの第1期定期接種(生後3カ月以上7歳6カ月未満)について、予防接種法に基づき、1歳までに3回の接種を3〜8週間隔で実施し、追加接種(4回目)は3回目から6カ月以上(標準的には12〜18カ月)空けて実施するとしている。
これに加え、就学前児の百日咳抗体価が低下している状況を考慮し、学童期以降の百日咳予防を目的とした三種混合の就学前(5歳以上7歳未満)の任意接種を推奨。不活化ポリオについても、抗体価が減衰する前に就学前の任意接種を推奨している。 また、二種混合の定期接種(11〜12歳)では、代わりに三種混合を用いてもよいとした。ただし、三種混合で接種した場合には任意接種扱いとなる。
なお、四種混合に関しては注意事項として、①就学前の三種混合と不活化ポリオの接種を四種混合で代用することは現時点で承認されていない、②四種混合は4回までの接種に限られ5回目以降の追加接種には三種混合か不活化ポリオを用いる―と呼び掛けている。
投稿者 医療法人社団ユニコ